【MOVIE】NAKED CLUE（INSIGHT）誕生秘話1のつづき

このMOVIEをつくる際に、映像も音楽も共通して、「レイヤーの複数の重なり」のようなものが浮かんだ。各々のレイヤー、時空では独立しているものが、実はどこかで重なりあっている。一つになっている。そんな世界観。その世界観を音楽単独でも表現する。そんなことができるのか。と自問自答したときに、浮かんだのは、Corneliusの小山田圭吾さんだった。

小山田さんは、私と同世代。歳もほぼ同じ。小山田さんを最初に観たのは、京都ウーピーズでのアノラックパーティ。ロリポップ・ソニックの頃。その後のフリッパーズ・ギター、Corneliusと、私が大学生の頃から、彼の音は身近にあった。

Corneliusを久しぶりに聴き直す。聴けば聴くほど、音とリズムの重なりから生まれるCorneliusのGrooveは、まさに今回のMOVIEには不可欠だと強く思うようになった。

とはいえ、「どうやって連絡をすればいいのか？」連絡先もわからず、ネットで探しても、窓口がわからない。仮に、窓口がわかっても、こちらの依頼が断られるのではないかという不安もあった。

ただ、「小山田さんに断られたら、このMOVIE制作もあきらめればいい」と思えてからは、とにかく連絡先を探して、この思いを伝えることだけを考えていた。